2005年12月22日

労働時間規制の見直し

おはようございます、「午後から社労士」です。

今日は会計事務所から休みを頂いているので、今の時間から
ブログを書いています。ただし、現在連載している高年齢者
の雇用対策第4回目ではなく(これは夕方〜夜に書きます)、
昨日の日経新聞で気になった記事を取り上げたいと思います。

(NIKKEI NET 12月21日付より引用)

休日・深夜割増賃金、一定年収以上ならゼロも・厚労省が素案

 労働時間規制の見直しを検討してきた厚生労働省の研究会の
報告書素案が20日明らかになった。一定水準以上の年収を得て
いる会社員を対象に、休日や深夜の労働に割増賃金を支払う規
制から除外する。労働時間でなく成果や能力で評価する社員を
広げる狙いで、管理職でない人も対象とする考えを打ち出す。

 研究会は来年1月に最終報告書をまとめる。労使の代表や学識
経験者からなる労働政策審議会での検討結果を踏まえ、厚労省は
2007年の通常国会で労働基準法など関連法案の改正を目指す。

(引用ここまで)

新たに規制除外対象になるのは
(1)職務について具体的な指示を受けない
(2)成果・能力に応じて一定の賃金が決まる
(3)一定水準以上の収入が確保できる
で、具体的に管理職手前の中堅社員や設計部門のプロジェクトリ
ーダーなどを挙げています。

この記事を読んで感じたのは、単純な考えかもしれませんが、労働
基準法で定めてある裁量労働制の範囲を拡大すればいいのではない
か、などと考えてしまいました。

また、記事には「労働時間規制の適用から外せば、深夜に働いて、
その分昼間の労働を減らすなどの調整が容易になる」と書かれてい
ますが、現実には昼間も夜間も関係なく働いている(働かされてい
る・働かざるを得ない状態にある)状態を把握しているのか、大い
に疑問を持ちました。この新規制を拡大解釈してサービス残業がさ
らに蔓延する可能性もありえない話ではないと思います。

これから労働政策審議会で検討されるようですが、審議会ではもう
ちょっと現場の実態を踏まえた上での議論をしていただきたいと思
います。


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2005年12月13日

助成金の不正受給

こんばんは、「午後から社労士」です。

愛知県の建設会社で助成金の不正受給が発生した疑い
がある、というニュースを取り上げます。

(NIKKEI NETより引用)

愛知の建設会社など家宅捜索、助成金不正受給の疑い

 建設会社、日起建設(愛知県愛西市)が教育訓練施設の建設
を巡り、独立行政法人雇用・能力開発機構から約1億5000万円
の助成金を不正に受給した疑いが強まったとして、東京地検特
捜部は13日、日起建設本社や、同社と資本関係のある中堅建設
会社、水谷建設(三重県桑名市)本社など関係先を詐欺容疑で
家宅捜索した。

 関係者によると、日起建設は2002年、建設業の従事者を対象
とした訓練施設を建設するとして、同機構愛知センター(名古
屋市)に「建設教育訓練助成金」の支給を申請。建物は03年に
完成し、建設費や設備費などの2分の1に当たる約1億5000万円の
助成金を受給したという。

 助成金制度は中小企業の事業主が下請け会社の従業員の技能
向上を図る目的だったにもかかわらず、実際には同社は、新入
社員らが対象の研修をしただけだった疑いがあるという。さら
に同社は、本店所在地を訓練施設として建設したビルに移転登
記しており、助成金を本来の交付目的とは異なる使途に流用し
た疑いも持たれている。

(引用ここまで)

この建設教育訓練助成金ですが、雇用・能力開発機構が窓口
ということで、雇用保険三事業の能力開発事業に該当する助
成金です。また、建設労働者の雇用の改善等に関する法律
9条で雇用保険法の能力開発事業・雇用福祉事業を行うことが
できると書いてあります。さらに、この法律、社労士の業務
範囲に含まれています(社会保険労務士法第2条 別表第一)。

記事には社労士が関与した、ということは一切書いていない
ため社労士の関与については不明(むしろ、ないと信じたい)
ですが、一体誰がこのような知恵(というよりは悪知恵?)
を身につけた、あるいは身につけさせたのかが問題になって
くるでしょう。今後の捜査で明らかになってくると思われる
ので注意して見守っていきたいと思います。

それにしても、不正受給か、ということで事業主の皆さんは
相当頭にくるでしょうね(雇用三事業の負担は事業主が負い
ますから)。助成金を受給する側のモラルも問いたださなく
てはならないと思います。


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2005年11月24日

国会議員、厚生年金加入?

こんにちは、「午後から社労士」です。

今日の日経新聞にびっくり仰天する記事が載っていた
ので紹介します。

(ここから引用)

与党、厚生年金加入案が浮上・議員年金廃止で
 国会議員互助年金(議員年金)を来年4月で廃止すると決めた与党内で、
議員が厚生年金に加入できるようにする案が浮上している。「引退後の生
活を国民年金だけに頼るのは不安だ」との声が相次いでいるためだ。

 自民、公明両党の衆院議院運営委員会の理事は22日、民主党の理事と会
談し、厚生年金加入案を提案した。国民年金以外の年金に加入していない
議員を対象に厚生年金に入り直すことを認めるという内容だ。

(引用ここまで)

さらに日経新聞では、与党案では衆参両院議長を雇用者、
国会議員を被用者と位置づけ、雇用者負担分は税金から
支出することになると書いています。

厚生年金保険法第1条は次のように書いています。

この法律は、「労働者」の老齢、障害又は死亡について
保険給付を行い、労働者及びその遺族の生活の安定と福
祉の向上に寄与することを目的とし、あわせて厚生年金
基金がその加入員に対して行う給付ない関して必要な事
項を定めるものとする。

果たして国会議員は「労働者」といえるでしょうか?

労働者の定義は「使用者の指揮命令を受けて労働力を提
供し、その労働の対償として賃金を支払われる者」です。
国会議員は、各政党の公認(無所属の場合もあり)を受
けて、各選挙区の有権者の支持を得て選出されます。い
わばその選挙区の「代弁者」であってその性格上「労働
者」と言うには無理があると思います。

また、雇用者負担部分は税金から支出、ということです
が、議員年金が大きな批判を浴びたのはその拠出の大部
分が税金から支出されていたことではなかったでしょう
か?単に議員年金の支出を厚生年金の支出に置き換えた
だけでロジック的には議員年金と全く同じ考えのような
気がします。

つまり、議員年金を当てにしていたのにそれがなくなっ
てしまうから、その穴埋めとして厚生年金に入れろ、と
いう国会議員の思い上がり、特権意識、既得権意識が表
われているような気がしてなりません。

与党内でも「新たに税金を投入する事態になれば、国民
の批判が再燃しかねない」と慎重論も少なくない、と日
経新聞は書いていますが、間違いなく批判は起こるに決
まっています。上記引用記事のようなロジックは明らか
に無理があるように思います。

国会議員である以上、議員自体の年金も重要だと思いま
すが、我々一般庶民が受給できる年金のこともよく考え
て欲しいです。


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2005年11月16日

古田敦也「監督兼選手」の処遇は?

今日の日経新聞のスポーツ面に非常に面白い記事が
載っていました。内容は今年からヤクルトスワロー
ズの監督(選手兼任)になる古田敦也選手が監督と
いう地位に立っても労働組合プロ野球選手会の組合
員でいられるのか?ということです。

選手会の加入要件は「プロ野球選手として契約する
こと」で監督兼任でもかまわないと選手会側は解釈
しているようですが、古田監督兼選手は「監督」と
しても報酬を受ける契約をしています。そのような
人が「労働者としてのプロ野球選手」として扱われ
ることには問題があるような気がします。

本人は「できれば(選手会に)残りたい・・・」と
語っているようですが、厚生労働省側では「各監督
の個別事情を勘案する必要がある」と言っている通
り、その実態を把握する必要があるでしょう。要す
るに、古田監督兼選手の師匠であり、監督兼選手の
大先輩である野村克也・楽天新監督が南海ホークス
時代のようにレギュラー不動の選手として活動する
のか、選手活動は控えめにするのかで対応は違って
くるのだろうと思います。

この問題については興味深く見守りたいと思います。


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posted by gogosharo at 15:07| Comment(3) | TrackBack(3) | 労務関連ニュース | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2005年11月08日

電子政府の悲惨な現実

今日の日経新聞に電子政府についての記事が載っていま
したが、内容については理想と現実がかなりかけ離れて
いる悲惨な現実が書かれています。

(ここから引用)

電子政府の利用進まず・ネット行政手続き1%未満が8割

 インターネットを通じて役所への申請手続きなどを済ませる電子政府計画で、各種の給付申請をはじめ主要な行政手続きの8割でネットからの利用率が1%に満たないことがわかった。ネット申請の後に郵送手続きが必要であるなど使い勝手が悪いためだ。

 政府は2001年度に電子政府の実現に着手。現在ネットで申請できる手続きは約1万3000種類ある。このうち書類申請などの利用が年間10万件超となる主要手続きとして内閣官房のIT担当室が利用件数などを調べているのは166ある。
 
(引用ここまで)

さらに、厚生労働省関係の手続が4件日経新聞には載って
おり、利用見込みはいずれも10%と書かれていますが、
現実は

雇用保険の資格取得       0.019%
年金受給者の住所・支払機関変更   0%
国民年金保険料の還付請求      0%
労災保険の休業給付請求       0%

と全く使われていないに等しい悲惨な現実です。

よく考えてみれば当たり前の話で、いくらネット経由で申
請書が早く到着してもそれを裏付けるための添付書類等が
届かなければ審査のしようがないですし、それならば添付
書類等と一緒にして提出するほうが役所等としてはありが
たいと思うし、提出する側としても二度手間が省けるとい
うのが普通の考え方では、と私は思います。

官庁側もこのような悲惨な現実を突きつけられて手をこま
ねいているはずはありませんから、徐々にでもいいから最
善の対策を立てることを期待しています。


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posted by gogosharo at 15:18| Comment(0) | TrackBack(1) | 労務関連ニュース | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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