2007年06月29日

労災保険の特別加入

こんにちは、「ゴーゴー社労士」です。

依頼者からの記録漏れを含めた老齢年金の裁定請求も無事終了することができました。あとは年金証書と実際に(過去5年分の遡及分を含めて)年金額が振り込まれるのを待つだけになります。裁定請求が終わるまではこの件については記載を控えていましたが、すでに依頼者からの許可は得ているので月曜日あたりに「記録漏れ」についてのことを書こうと思っています。

今日は年金から離れて、労災のことを書こうと思います。日経新聞に以下のような記事が記載されていました。

(NIKKEI NETより)

請負大工は「非従業員」、最高裁が労災支給認めず

 建設会社の下請け工事中にけがをした大工の男性への労災を不支給とした労働基準監督署長の処分が妥当かが争われた訴訟の上告審判決で、最高裁第1小法廷は28日、「仕事を請け負い、工事の完成に対して報酬を得る大工は労災保険法上の労働者ではない」と判断し、処分を妥当とした1、2審判決を支持、大工側の上告を棄却した。

 労働基準法で労働者は(1)会社の指揮監督を受ける(2)労務に対する賃金を受け取る――と規定。労災保険法上も同様に扱われ、1人で工事を請け負う大工は対象外となる。

 泉徳治裁判長は「男性は作業の手順や時間を自分の判断で選択できた。報酬は従業員より相当高額で、出来高払い中心」と指摘。「実質的に元請け会社の指揮監督下で作業する立場で、従業員と同じ」とする男性の主張を退けた。

(ここまで)

行政解釈では以下のような解釈があります。

「請負契約によらず、雇用契約により、使用従属関係下にある大工は労働基準法上の労働者(昭23.12.25基収4281号他)」

つまり、雇用契約であれば引用記事のような大工でも労働者として扱われていた可能性が高かったものと思われますが、契約としてはおそらく請負であったものと思われます(「実質的に」指揮監督下で作業する立場と記載があることもその証明になるかと思われます)。ということで裁判所は原告は「労働者に該当しない」ということで原告の主張を退けたのでしょう。

ただし、このような大工は労災保険の対象にならないかというと、そうではありません。労災保険法には「特別加入」という制度があります。それではどのような方が対象になるかというと、下記のような人です(スペースの都合上、単純に書きます)。

(1)中小事業主等
(2)一人親方等
(3)海外派遣者

引用記事のような「1人で工事を請け負う大工」は(2)の一人親方等に該当します。ただし、その人が団体の構成員(引用記事の場合だと、何かしらの大工団体に構成員として加入=その団体が事業主となり、その下で一人親方等を労働者として保険関係を成立させる)となっていること、その団体が申請書を労働基準監督署長を経由して都道府県労働局長に提出することなどの条件を満たさなければなりません。つまり、通常の労働者としては認められないものの、上記のようなプロセスを踏めば特別に労働者扱いをしましょう、ということになるわけです。

引用記事の内容でしか判断できないのですが、おそらくこの一人親方の労災特別加入のことを知らなかったものと思います(現実には、一人親方の労災特別加入のことを調べろといっても無理があると思いますが・・・)。逆に知っていれば最高裁までいった裁判費用などの余計なコストがかからなかったはずです。また、保険給付に関することですから裁判の前に審査請求→再審査請求というプロセスもあったわけで(このプロセスがないと訴訟は起こせない)、かなりの時間も費やしたはずです。

こういったことが起こらないように(労働)行政も積極的にアピールしなければならないと思うし、このような問題の専門家は我々社労士しかいませんから、社労士も同様に積極的にアピールしていくことが重要であると思いました。
posted by gogosharo at 12:07| Comment(0) | TrackBack(0) | 労務関連ニュース | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2007年06月25日

ミートホープの従業員全員解雇と労働基準法

急遽労務関連のネタが見つかったので、投稿します。

全従業員を解雇へ=「会社存続困難」と専務−26日に正式伝達・ミートホープ(Yahoo News―時事通信より)
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20070625-00000062-jij-soci

ということで偽装問題が刑事事件にまで発展してしまった食肉加工会社・ミートホープですが、これ以上事業の継続は困難だとして従業員やパートタイマー全員に解雇通告をするようです。問題はこの解雇が法的に認められるのかということです。

労働基準法第20条は以下のように規定しています。

第一項 使用者は、労働者を解雇しようとする場合においては、少くとも30日前にその予告をしなければならない。30日前に予告をしない使用者は、30日分以上の平均賃金を支払わなければならない。ただし、天災事変その他やむを得ない事由のために事業の継続が不可能となった場合又は労働者の責に帰すべき事由に基いて解雇する場合においては、この限りではない。


要するに、ミートポープとしては刑事事件にもなってしまったことで消費者や取引先からの信用を完全に失ってしまったことで事業の継続は困難であるから従業員などを即時解雇するということですが、論点は労働基準法第20条第一項の但し書きに該当して解雇予告手当を支払わなくてもよいのか、ということになります。

ちなみに、「その他やむを得ない事由」で「事業の継続が不可能になった場合」に該当するのは行政解釈上は下記のとおりになります。

(1)事業場の火災消失
(2)震災に伴う工場等の倒壊などにより事業の継続が不可能になった場合

上記のように、不可抗力・突発的に起こり、経営者として社会通念上採るべき必要な措置をもってしても如何ともしがたいような事由のために事業の全部・大部分の継続が不可能になった場合には解雇予告手当は支払わなくてもよいという解釈になります。その一方でこのような解釈があります。

事業経営上の齟齬の如き事業主の危険負担に属すべき事由は、「やむを得ない事由」に該当しない。

つまり、経営上の見通しを誤ってしまったために経営困難になった場合は「やむを得ない事由」に該当しないということです。ミートホープの場合はおそらくこちらのほうに該当すると思うので、即時解雇しても30日分以上の平均賃金を支払わなければならないものと思われます。ミートホープとしては偽装の代償は非常に重すぎたとしか言いようがありません。

上記の解釈は、

労働法全書



労働基準法コンメンタール上巻



を参照に書きました。
posted by gogosharo at 15:09| Comment(2) | TrackBack(2) | 労務問題 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

年金記録確認の手段として、雇用保険の記録を利用

こんにちは、「ゴーゴー社労士」です。

日本のプロ野球におけるセ・リーグとパ・リーグの交流試合は北海道日本ファイターズの優勝で幕を閉じます(あとは雨天中止分の消化試合を残すのみ)。これで交流試合は3年連続でパ・リーグのチーム(昨年と一昨年は千葉ロッテマリーンズが優勝)が優勝したことになります。日本ハムの場合は「開幕ダッシュ」に成功(14連勝の真っ最中)し、最後も5連勝ということで最高の形で交流試合を締めくくったことになりますが、昨年のロッテがそうであったように通常のリーグ戦で失速しないかということが課題になってくると思います。

話は変わって年金記録の問題ですが、雇用保険の記録を活用しようということが政府の間で出ているようです。

年金記録漏れの確認、雇用保険の加入情報を活用へ(Yahoo News―読売新聞より)
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20070625-00000001-yom-pol

政府・与党は24日、年金記録漏れのうち、厚生年金加入者に関する記録の持ち主などを特定する方法として、雇用保険の加入記録を利用する方針を固めた。

 雇用保険の加入者情報は、厚生年金の加入者をほぼ網羅するためだ。25日に初会合を開く有識者による「年金記録確認中央第三者委員会」が7月中旬にも策定する記録確認の運用指針(ガイドライン)でも、この方針を採用する見通しだ。

 雇用保険制度は、1人でも労働者を雇用していれば、事業主に加入の届け出を義務付けている。届け出に基づき、加入者の氏名や生年月日、加入した日、事業所名などの情報がデータ化され、保存されている。

 一方、厚生年金は、常時5人以上を雇用している事業所などが対象。一般的に、雇用保険の方が対象者の範囲が広く、厚生年金の加入者記録と重なる情報が多いという。

(ここまで)

ということで雇用保険の加入記録を利用するという人によっては「目新しい」と思われるかもしれませんが、社労士で年金を、特にもらい忘れ年金を得意としている方にとっては、実際にこのような例もありますので別段珍しいことではありません。ただし、雇用保険の記録を確認するためには雇用保険の被保険者証が必要になりますが、雇用保険の被保険者資格を喪失して何十年も経過する人もいますので、そのような人の場合は雇用保険被保険者証がない・見つからないといったこともありえます。そのような場合のことを考えているのでしょうか?

実際に、老齢年金の裁定請求をする場合には雇用保険被保険者証を合わせて提出しなければなりません。ない場合はその申立書を提出しなければなりません(社会保険事務所でその用紙はいただくことができます)。つまり、雇用保険の記録を利用するということは雇用保険被保険者証があるということを前提に話を進めているものと思われますが、当然雇用保険被保険者証がなくなった・見つからない人もいますからその人の年金記録に漏れがあった場合は依然として宙に浮いたままになる可能性があるかもしれません。その点をどうするのかということも具体的に話し合ってほしいものです。
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2007年06月19日

国民年金保険料の「追納」

こんにちは、「ゴーゴー社労士」です。

時事通信に、国民年金保険料の「追納」を暫定的に現行の2年から10年に延長する方向で検討を始めたという記事が記載されていますが、この「追納」ということについてどうも勘違いをしているように思います。

(Yahoo News―時事通信より)

国民年金の追納、10年可能に=特例法案、臨時国会への提出検討−与党
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20070618-00000202-jij-pol

要するに、国民年金保険料の徴収に関する時効が「2年」なので2年を経過してしまうと時効によりそれ以降の国民年金保険料の徴収(支払)ができなくなってしまうので、それを10年に延長してその分さかのぼって支払を認めるようにして無年金者をなくすようにしようということのようですが、はたしてこれが「追納」にあたるのかというと、正直疑問です。実際には「追納」にはあたらないと思います。

実際に国民年金法で「追納」という制度は、あります。ただし、国民年金法で言うところの「追納」は、学生納付特例や国民年金保険料の法定免除や申請免除などで保険料を免除された期間の保険料を後から納付できるという意味での「追納」です。免除したもらった分を後で払っていくというイメージです。この追納期間は10年以内(免除期間の古い期間の分から、3年以上は年数に応じた加算率を乗じて納付)ということで、本来払うべきものを免除してもらったからこそ払える状態になれば期間は限定されるけれどもその分を穴埋めしていくという意味で「追納」ですが、単に保険料を払わなかった期間が時効によって消滅したものを復活させるというのは「追納」という言葉にはふさわしくありません。正しくは「時効消滅期間の延長」というふうにすべきです。

他の新聞の記事では事後納付、特例納付というような形で記事が記載されており、ニュアンス的にはこれらのほうが正しい記載です。もう少し時事通信には用語の使い方を見直してほしいものです。
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2007年06月18日

年金記録問題、第三者委員会が最終決定権

こんにちは、「ゴーゴー社労士」です。

相変わらず年金の記録漏れについては京都府知事がその対象になってしまったり92〜96年に卒業した学生の年金記録が統合されず漏れてしまった可能性があるなど、捜せば捜すほどあらためて出てくる気配が高くなっていますが、その問題の一つとなっている証拠書類のない記録漏れについては「総務省」に設置される第三者委員会が最終決定権を付与されるようです。

(Yahoo News―毎日新聞より)

年金問題 第三者委に「最終決定権」19日に閣議決定か

菅義偉総務相は17日、秋田県湯沢市で講演し、年金給付漏れ問題を救済するため総務省に設置する第三者委員会について「最終的な決定を事実上するところなので、しっかりした制度設計をする必要がある」と述べ、同委に最終決定権を付与する政令を19日に閣議決定する考えを表明した。

 第三者委は社会保険庁にも市町村にも記録がなく、納付を証明する領収書も持たない人の救済可否を判断する機関で、月内に法律専門家ら十数人をメンバーに発足する。しかし、同委に法的権限がないと給付を認めても社保庁にあっせんすることしかできないなどの問題点が指摘されていた。

(ここまで)

要するに、証拠がない以上社会保険審査官や社会保険審査会への審査請求や再審査請求して事実上無意味であるから、それを救済するために第三者委員会の決定が拘束力を持てるようにするという解釈になるものと思います。ただし、絶対的な証拠がない以上この制度を悪用しようとする人がおそらく出てくると思われるので、その点の運用をどうするのかということをよく話し合ってほしいものです。

話は変わりますが、現在私が関与している年金記録漏れの件について、依頼者から了解を得たので来週あたりからこのことについて書こうと思っています。
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2007年06月16日

政府主催の電話年金相談

こんにちは、「ゴーゴー社労士」です。

年金記録漏れという事件でまた国民を不安に陥れてしまったことで参議院選挙のマニフェストに載せざるを得なくなってしまった年金問題ですが、なかなか年金に関する電話相談がつながらないという事態になってしまっています。相談電話の応答率が5%にも満たない状況ではいつ電話につながるのか分からない状態で相談などできるか、という不満につながってくるのは仕方がないとも思います。

そういった状況下で、政府が年金問題解決のために我々社会保険労務士に(電話)年金相談=行政協力という形で「助けてくれ」という依頼があり、全国社会保険労務士会連合会→各都道府県の社会保険労務士会→我々会員というふうにその連絡がきています。すでに昨日からこの政府主催の年金相談が29日までの2週間にわたって行われることになっています。

この政府主催電話年金相談ですが、この協力の連絡がきたのが14日、つまり行政協力の前日に「急遽決まった」という感じでの連絡でした。ということで最初は「首相官邸」で行われる予定だったのが目黒の旧東京都教職員研修センターに場所が変更するなどのゴタゴタもあったようでいかにも「急遽」という感じがします。1日くらいは行ってもいいかなとは思いますが、問題は電話相談者の期待に応えられるのかということです。上記にも書いたように我々社労士が電話年金相談に応じたとしても応答率からすればおそらく焼け石に水のレベルだと思います。もちろんやらないよりはやったほうがいいに決まっていますし、電話相談者が全くの素人ではなく年金の専門家が揃っていますから、相談者のストレスは軽減されるはずです。いつ電話がつながるかというリスクは依然残ってはいますが、できるだけ利用してもらいたいものです。
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2007年06月15日

甘く見すぎた・・・。川越社会保険事務所の「行列のできる」年金相談

こんにちは、「ゴーゴー社労士」です。

渦中の年金記録漏れなどの年金問題ですが、「ねんきんダイヤル」などでは全くつながらないという現状が露呈されているなど相談に対するニーズとウオンツが全く追いついていない状態になっています。政府からも全国社会保険労務士会連合会に対して「助けてくれ」という依頼があり、全国の社会保険労務士会にその内容が行き渡っています。15日から29日まで政府主催の電話年金相談が全国から社労士を集めて行われるようです。若干の助けにはなる(派遣会社登録の素人とは違い、年金のノウハウを知っている人ばかりが集まるのでイライラすることもないはず)とは思いますが、応募するかどうかはまだ考え中です。

今日は昨日の予告どおり、川越社会保険事務所の年金相談について書くことにします。2004年の年金法改正においてはマスコミの取材の対象になっていた「行列のできる社会保険事務所」として有名になっていたのである程度の時間を待つ覚悟はできていましたが、結果的には、甘く見すぎていました・・・。川越社会保険事務所では午前8時頃から年金相談等に関する番号札を発行する(確か)ので、そのときを計って行かないとかなり待つことが分かりました。

私の場合は9時前に事務所=自宅を出発し10時10分ころに社会保険事務所に到着したのですが、年金相談における行政協力に参加している川越支部の方と偶然出会ったところ、「2時間待つ」(その時点で約70人待ち)と言われてガックリきたのを覚えています。実際に自分の年金相談の番になったのは12時40〜50分くらいだったので、2時間半以上待ったということになります。正直言って、いつ自分の番になるかというのが全く不透明なので、待ち時間は非常に辛いです。

次に社会保険事務所に行くのは依頼者の年金の裁定請求をするためですが、次回はさすがに考えなければなりません。今回は車で行ったのですが次回は電車で行くことも考えます。幸いにも川越社会保険事務所は川越駅のすぐそばにあるので楽ですが・・・。

他の社会保険事務所の動向はどうなっているのでしょうか?おそらく今回の年金問題の影響でどこの社会保険事務所も大差ないものと思いますが・・・。
posted by gogosharo at 10:18| Comment(0) | TrackBack(1) | 年金 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2007年06月14日

請求漏れによる時効分の年金、5年間で1155億円

こんにちは、「ゴーゴー社労士」です。

今日、依頼者のための年金相談で川越社会保険事務所に行ってきたのですが、一言で言うと甘く見すぎていました・・・。このことについては明日書きます。

今後も当分続く年金問題ですが、読売新聞に以下のような記事があったので紹介したいと思います。

(YOMIURI ONLINEより)

申請遅れで時効の年金、99年度から5年間で1155億円

 厚生労働省は13日、年金加入者の受給開始の申請の遅れが原因で、5年間の時効によって受け取ることができなくなった年金額が、1999年度から2003年度の5年間で、計1155億円に上るとする推計を明らかにした。

 与党は今国会に、議員立法で年金の時効を撤廃する「年金時効撤廃特例法案」を提出しているが、同法案が成立しても、申請遅れが原因の時効分の年金は補償対象とはしないとしている。

 推計は、13日の衆院厚生労働委員会で、厚生労働省の渡辺芳樹年金局長が公表した。

 渡辺局長によると、99年度からの5年間で、新たに年金を受け取り始めた加入者は約800万人で、そのうち、請求の遅れによる時効分の年金が見つかったのは9万3075人としている。1人当たり平均124万円を失った計算だ。

(ここまで)

年金における最大の問題は、受給権を獲得したら「自分で」請求しなければならないということです。最近は年金受給予定者の利便性を考えた「ターンアラウンド方式」というかたちの年金裁定請求書が緑色の封筒で送られてきますが、その裁定請求書をただ出せばいいというものではなく、年金手帳や戸籍謄本など添付しなければならない書類などがたくさんあります。年金は老齢・障害・遺族とありますからそれらに適した添付書類などを揃えなければならないので非常に面倒です。

特に、昨日も書いたように「複数の」基礎年金番号を所有している人については注意が必要です。複数所有していると、おそらく平成9年に設定された基礎年金番号における年金記録しか反映されず、そのためにもしかしたら番号を統一していれば請求できたかもしれない年金額が時効で消滅してしまう可能性が高いです。

とにかく、年金受給額について「何かおかしいな?」と感じたら最寄の社会保険事務所か近くの社会保険労務士に相談することをお勧めします。知らないうちに時効で本来受給できるはずであった年金額を失うのは非常にもったいないですから・・・。
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2007年06月13日

「複数の」基礎年金番号

こんにちは、「ゴーゴー社労士」です。

ここのところ毎日毎日、年金記録漏れの記事のない日はないというくらいの頻度で年金記録漏れに関する記事=社会保険庁の醜態という記事があらゆるメディアで掲載されていますが、これに関する記事で「複数の」基礎年金番号を所有している人がまだ2万人もいるそうです。

複数基礎年金番号 厚労相が「2万人存在」明かす 参院委(Yahoo News―毎日新聞より)
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20070613-00000000-maip-pol

柳沢伯夫厚生労働相は12日の参院厚生労働委員会で、06年10月現在で複数の基礎年金番号を持っていると想定される人が約2万人いることを明らかにした。

(中略)

社会保険庁は、97年1月の基礎年金番号導入以降は「1人1番号になった」と説明していたが、実際は導入直後は、転職した人が以前の会社の年金手帳を転職先に示さなかったり、結婚で氏名が変わった場合、複数の基礎年金番号が付いたことがあったという。97年8月時点で、基礎年金番号所有者約1億人のうち、「氏名」「生年月日」「性別」「住所」の四つが一致する、同一人と思われる人が約98万人いた。以降、絞り込んできたものの、依然2万人残っているという。

(以下省略)

10年前に基礎年金番号が導入されたわけですが、そのときも引用記事にあるような理由などで「複数の年金番号を所有している人は統合するようにお願いします」というアナウンスを社会保険庁=厚生労働省(当時の厚生省)は行っているはずです。それでも当時からはかなり減っているものの2万人は残っているわけです。その当時がアナウンス不足であったのかどうかは分かりませんがその点についてのアナウンス不足は認めざるを得ないだろうし、また「複数の」年金番号を所有しているということに気づいていないということも十分にありえます。

基礎年金番号を統一しておかないと、実際に老齢・障害・遺族各年金受給の際に非常に不利になります。「もしかしたら可能性があるかも・・・」と気づいたら、今のうちに社会保険事務所に行って年金番号の統一の手続きをしてください。手続き自体はすぐに終わりますので(社会保険事務所の混雑具合にもよりますが)。
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2007年06月12日

年金記録漏れと審査請求

こんにちは、「ゴーゴー社労士」です。

年金の記録漏れと関連して、5年の時効停止を特例措置として解除し、記録漏れが判明した場合には5年をさかのぼって支給するという特例法案が現在国会(参議院でしたっけ?)で審議中ですが、それに関連するかもしれない記事が載っていたので紹介したいと思います。

<年金記録不明>国のミス認め時効停止 22年分支給例も(Yahoo News―毎日新聞より)
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20070612-00000004-mai-soci

年金記録の不明問題を受け、年金時効停止法案が国会で審議されているが、これまでに社会保険審査会が国のミスを認め、過去22年分の年金約1160万円の支給が認められたケースがあることが分かった。同様に記録ミスで年金が受け取れない人たちは「ミスをしたのは社保庁なのに時効を理由に支払わないのはおかしい」と憤っている。

 社会保険審査会は99年2月、山梨県内の当時85歳だった女性(故人)に、75年9月から22年分の未支給の年金全額を支払う決定をした。女性は厚生年金・国民年金保険料を通算10年以上払っており、当時の受給要件を満たしていたが、社会保険事務所が最後の勤務先の5年分のみを加入期間と誤認。保険の途中脱退者とみなして、75年11月に脱退手当金4万円弱のみを支給していた。

 女性側は98年に審査請求し、時効とならない92年以後の5年分約360万円の支給が認められた。さらに再審査請求で、社保事務所のミスのため「時効は進行しなかった」と、75年9月〜92年5月の約800万円も認められた。

 代理人の社会保険労務士は「国のミスで時効停止するという判断は、記録の消失や不明問題も同じ。法律がなくても運用で時効をさかのぼれる」と主張する。

(以下省略)

ちなみに省略した後の記事文は再審査請求は認められたものの通常通りの時効分(5年分)しか遡及受給が認められなかったために訴訟を起こしているようです。社会保険審査会でもその時効をめぐる解釈の仕方は違うのかな、という感じがします。

また、現在年金記録漏れについて「総務省」内に弁護士や社会保険労務士などで組織する第三者委員会というものを設置するようですが、そこで救済されなければ引用記事どおりの審査請求→再審査請求(場合によっては訴訟)という形になっていくのでしょうか。さらに引用記事では「代理人の社会保険労務士」と記載されています。つまり、運がよければ社会保険労務士のビジネスチャンスにもつながるのかもしれませんが、どうでしょうか。
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2007年06月11日

今日の川越社会保険事務所

こんにちは、「ゴーゴー社労士」です。

昨日の投稿どおり、今日は川越社会保険事務所に行ってきました。依頼者からの代理ということで年金記録の確認・照会をしてきたのですが、これについては昨日も書いたとおり依頼者からの了解を得次第このブログで取り上げたいと思います。

週明けの月曜日であったことや昨日一部地域で年金照会のシステムが落ちたこともあったのでしょうか、数年前には「行列のできる社会保険事務所」として有名になった川越社会保険事務所ということで、年金相談コーナーは行列はなかったもののかなりの混雑振りでした。年金記録照会や納付などの窓口もかなりの混雑振りでした。

年金相談のために何十分といった時間を待つ時間をかけららない人のために

年金相談でフリーダイヤル開設=社保庁(Yahoo News―時事通信より)
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20070611-00000076-jij-pol

というサービスが始まるようですが、果たして相談電話につながるのかというのはかなり疑問に感じますがやらないよりはマシですから、とにかく一般国民の利便性を満足させるような努力を社会保険庁(社会保険事務所)は行ってもらいたいものです。
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2007年06月10日

年金記録照合費用は果たしていくら?

こんばんは、「ゴーゴー社労士」です。

今日はこの時間ではありますが投稿します。

年金の記録漏れ問題についてですが、ご承知のように「1年で片付ける」という非現実的な発言が出たり、今日は社会保険庁の年金記録に関するシステムが1時間半程度一部の地域で落ちたりなど解決の糸口というものが全く見出せない状況が続いています。当然このような状況ではそのための費用もいくらかという判断も非常に難しいに決まっています。一応仮の試算を出したようですが・・・。

年金照合まず90億円 最終費用、見通し立たず(Yahoo News―産経新聞より)
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20070610-00000900-san-soci

あくまでも「仮の」試算ですから最終的には間違いなくその額が大幅に増えることは確実です。以前の記事にも「時価革命」という本の中の一文である



「隠すことができる失敗は隠せなくなる大きさまで育つ」

という文を紹介しましたが、そのツケが国民にも回ってくるわけですから(費用は全て税金ということなので)、社会保険庁も罪なことをするものです。

明日、その記録漏れの「5000万分の1」の記録照会に川越社会保険事務所に行ってきます。この件については依頼者の許可を得ていないので許可が得られ次第具体的内容について書こうと思います。
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2007年06月06日

現在の年金記録漏れの原点

お久しぶりです。長らくお休みしてしまいましたが、来週あたりから本格的に投稿を再開しようと思いますので(長期休業の理由もそのときに書こうと思います)、これからもよろしくお願いいたします。ということで、今日は非常に気になる記事を見つけたので臨時的に投稿します。

<年金番号>64年に93万件不明 社保庁認識も対策取らず(Yahoo News―毎日新聞より)
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20070606-00000010-mai-pol

 社会保険庁が1964年、厚生年金の年金番号などを磁気ファイルに入力する際に93万件の年金番号が誰のものか分からなくなり、注意を促す通知を自治体などに出していたことが分かった。社保庁は約5000万件の不明記録について、80年代のオンライン化や97年の基礎年金番号導入が背景にあるとしてきた。60年代に問題を認識しながら実効性のある対策を取っていなかった実態が浮き彫りになった。

 5日の参院厚生労働委員会で桜井充議員(民主)が指摘した。通知は、64年9月1日に社保庁年金保険部業務課長が出した「厚生年金被保険者台帳記号番号の確認について」で、「機械処理による記録事故はすでに93万件に達している」「番号確認の適否は、保険給付の裁定等にも影響する」などと記されていた。

 社保庁は、60年ごろから厚生年金加入者の転職・再就職などに伴う届けがあった際、社会保険事務所の被保険者原票を本庁に送り、本庁で磁気ファイルに入力する作業を開始した。93万件はこの際、転職・再就職した被保険者について収録すべき元の年金番号が見つからないなどの理由で誰が支払ったか分からなくなり、年金番号が宙に浮いた形になった。

(ここまで)

現在、年金に関する記録漏れが5000万件もあるということで政局さえも動かしてしまう可能性があるほどの大問題になってしまっていますが、その原点は1964年=昭和39年にまでさかのぼるということになるのでしょうか。ちなみに国民年金制度が開始されて国民皆年金のシステムが始まったのが昭和36年ですから、わずか3年で事態をゆるがしてしまうその基礎ができてしまったということになります。もっとも当時は厚生年金は厚生年金、国民年金は国民年金という別個の制度でした(現在の基礎年金=国民年金と報酬比例=厚生年金などの2階建てになったのは昭和61年から)が、現在の年金システムからすれば言うまでもなく問題であることは間違いありません。

お気に入りの本に「時価会計」という本がありますが、



その本の中に「隠すことができる失敗は隠せなくなる大きさまで育つ」という文があります。今回の年金記録漏れという大問題は、まさにこの文どおりの出来事になってしまっています。当分はこの問題を中心に投稿していこうと考えています。
posted by gogosharo at 14:00| Comment(2) | TrackBack(1) | 年金 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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