2006年10月07日

「権利の乱用」と「権利の濫用」

こんにちは、「ゴーゴー社労士」です。

今日からパシフィック・リーグはポストシーズンが始まります。その第一段階がプレーオフ第1Sで、西武ライオンズと福岡ソフトバンクホークスがプレーオフ本選進出権をかけて2戦先勝形式で戦います。本選から出場する北海道日本ハムファイターズを含めてレギュラーシーズンではハイレベルなシーズン1位争いを今シーズンは演じていますから当然ハイレベルな戦いが期待されます。その中に千葉ロッテマリーンズがいないのが残念ですが・・・。

今日は解雇の問題を取り上げたいと思います。解雇は労働基準法第18条の2「解雇は、客観的に合理的な理由を欠き、社会通念上相当であると認められない場合はその権利を濫用したものとして、無効とする。」と規定されている(いわゆる解雇権濫用法理)ように、就業規則等で規定されている根拠等がなければ基本的には解雇はできません。昨日、この「解雇権濫用」が適用されて最高裁で原告勝訴の逆転判決が出たという記事を紹介したいと思います。

(YOMIYURI ONLINEより引用)

「ネスレ日本」従業員の解雇無効…最高裁判決

 食品メーカー「ネスレ日本」霞ヶ浦工場(茨城県稲敷市)の元従業員2人が、過去の上司への暴行などを理由に懲戒解雇されたのは不当だとして、同社に従業員としての地位確認などを求めた訴訟の上告審判決が6日、最高裁第2小法廷であった。

 古田佑紀裁判長は、「暴行から7年以上経過した後の懲戒処分に合理的な理由はなく、権利の乱用にあたる」と述べ、原告側の請求を棄却した2審・東京高裁判決を破棄。解雇を無効として、同社に未払い賃金の支払いを命じた1審・水戸地裁龍ヶ崎支部判決が確定した。

 判決によると、元従業員2人は1993年から94年にかけて、計3回、有給休暇などを巡るトラブルから上司のひざをけったり、首を締め上げたりした。同社は、2人がその後も複数回、上司に暴言を吐くなどしたとして、2001年に懲戒解雇処分にした。

 同社側は、「暴行事件の捜査結果を待っていたため処分に時間がかかった」などと主張したが、判決は「時間の経過とともに職場の秩序は回復しており、処分時点では、重い懲戒処分を課す必要はなかった」と判断した。

(引用ここまで)

普通であれば上司に暴行をすれば余程のことがない限りは即時解雇されてもおかしくはないことだと思います。それを「処分に時間がかかった」といっても7年も後に解雇という処分を下すのは間違いなく問題でしょう。その時点で解雇処分をしていれば問題なかった可能性は十分にありえたはずです。

解雇については、「どういったことが合理性のあるものか」というものを判断するのが非常に難しいですから、結局裁判に委ねるしかないのでしょう。もっとも、こういった(解雇の問題にかかわらず)労使トラブルが起きないように十分注意を払うべきだと思います。

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労使トラブル、特に労働者側にとって非常に役にたつかもしれない情報です


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最後に気になったことがあります。引用記事では「権利の乱用」と書いてありますが、「権利の濫用」じゃないんですか?新聞各社のWEBサイトいずれも「権利の乱用」と書いてあります。最初は間違いじゃないのか?と思いました。

(追記)
ブログ仲間の税理士の木村先生のコメントのリンク先を見たところ、一般的には「権利の乱用」が使用されており、新聞記事もそれに倣っているようです。「権利の濫用」は法律でしか使用されていないようです。

よって、本投稿のタイトルを変更すると同時に、最後の段落の文章の一部を削除いたしました。


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posted by gogosharo at 11:58| Comment(5) | TrackBack(0) | 労務関連ニュース | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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