2006年09月20日

過労で退職後の自殺=労災認定の結末

こんにちは、「ゴーゴー社労士」です。

千葉ロッテマリーンズの諸積兼司選手が昨日現役引退を表明しました。シーズンが始まっていきなり引退宣言をしてしまった北海道日本ハムのSHINJO選手を除けば、12球団で一番早くユニフォームを脱ぐことを正式に表明した選手になります。野球に限らず、自らの意志でユニフォームを脱ぐ選手というのは限られており、大半の選手はJリーグでいうところの「0円提示」という形でユニフォームを脱がされることになりますから、「まだやれる」と「引き際」という葛藤のなかで下す決断は非常に難しいものがあると思います。

今日は、以前に「過労で退職後の自殺が労災として認定する」と判決が出た裁判のことを投稿記事として書きましたが、その結末が日経新聞に載っていたので、紹介したと思います。

(NIKKEI NETより引用)

退職1カ月後の自殺、労災認定が確定・国側控訴断念

 過労のため保育所を退職して1カ月後に自殺した元保育士(当時21)の両親が労災認定を求めた行政訴訟で、国側は19日、「自殺は過酷な労働が原因」と認めた東京地裁判決に対し、控訴しないことを決めた。退職後の自殺について業務との関係を幅広く認めた判決が確定、兵庫・加古川労働基準監督署は近く労災認定する。退職後1カ月過ぎて自殺したケースでは初めてとなる。

(引用ここまで)

結局、退職はしたけれども、その原因(過労)を作ったのはその職場だからというロジックが成立するということになりますから、このようなケースでも労災と認定されることになり、今後もこのようなケースは続出する可能性は大きいでしょう。ただし、過労自殺を労災認定するケースについては、労災申請に対してその半分以下にすぎないので、労災認定の判断としては難しいケースなのでしょう。

労災認定を巡る裁判についてはいきなり訴訟ことはできず、労働者災害補償保険審査官に審査請求→労働保険審査会に再審査請求→決定・採決に不服の場合にようやく訴訟ができます。

ただ、過労自殺から労災認定の判決に至るまで長期間かかっています。このケースの最初の事件である電通事件も解決までに長期間かかっているように、事件の解決が長期化すればするほど、それだけ裁判に関する労力を費やすことになりますから、裁判をするにあたってもなるべく短期間で解決できるようにしてもらいたいものです。

また、企業側もこういうケースが続出する可能性が出てきた以上、労働者の過労に対するシグナルを敏感に受け入れることが重要になってくると思います。「うちは関係ないから」と他人事に思っていても、実際にこのようなケースに直面したらどうしますか?


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posted by gogosharo at 10:17| Comment(0) | TrackBack(1) | 労務関連ニュース | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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