2006年09月04日

過労で退職後の自殺=労災と認定

こんばんは、「ゴーゴー社労士」です。

急遽、本日2回目の投稿をいたします。

土曜日の日経新聞で、過労で退職後の自殺を労災と認めるかという裁判(東京地裁)の判決が今日=4日に出されるという記事が載っていましたが、東京地裁は労災と認めると言う判決を出したようです。

(msnニュースー毎日新聞より引用)

労災:退職1カ月後の自殺を認定 東京地裁で遺族勝訴

 激務でうつ状態になって保母(当時)を退職し、1カ月後に自殺した岡村牧子さん(当時21歳)の父昭さん(70)=神戸市=が、国相手に労災認定を求めた訴訟で、東京地裁(難波孝一裁判長)は4日、過労自殺と認め、原告勝訴の判決を言い渡した。厚生労働省によると、在職中に発症した精神障害の退職後の労災認定は数例あるが、退職後の自殺の認定は「聞いたことがない」という。

 判決によると、牧子さんは短大卒業後の93年1月、兵庫県加古川市の無認可保育園に就職。2歳児18人を担当し、連日10〜11時間勤務した。翌月に新年度から新人5人を指導する責任者を命じられ、自宅残業や休日出勤が増えた。3月末に精神障害と診断されて入院し退職。自宅療養中の4月末、自室で自殺した。

 国側は「4月には求職活動をするなど障害は治っていた」と主張。判決は「うつ状態は気分の良い状態と落ち込む状態を繰り返す。求職活動などは治った証拠とは言えない」と退けた。

 昭さんは同年に労災申請したが認められず、不服も05年3月に退けられ同6月に提訴。この間、保育園側へ賠償を求めた訴訟で、過労と自殺の因果関係を認めて支払いを命じる判決が、最高裁で00年6月に確定した。

 判決を傍聴した昭さんは「ほっとした。娘は帰って来ないけれど、この判決が、民営化などで悪化している保育現場の労働環境の改善につながってほしい」と語った。

(引用ここまで)

解釈としては、うつ状態(精神障害)となる原因となったのは、退職したとはいえ、あくまでもその職場(ここでは保育園)で起こった以上労災として認めるべきであろう、という解釈のように思います。その前の民事訴訟でも上記引用記事のように過労=自殺の因果関係が認められている以上、退職後の自殺という前例のない事例であっても好意的な解釈をしたのでは、と思います。

今後は国側が控訴する可能性もありますが、このようなケースはこれからも間違いなく出てくるでしょう。このようなケースが出てくることのないように、事業者側のメンタルヘルスへの意識の充実がさらに求められることになるでしょう。また、労働者側も精神的に「おかしいかな?」というかすかな気づきがあれば、その時点であらゆる対策を立てるべきでしょう。「おかしいかな?」が積み重なって「おかしい」になり、気づいたときには手遅れの状態になってしまう可能性が高いわけですから・・・。


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posted by gogosharo at 21:43| Comment(0) | TrackBack(2) | 労務関連ニュース | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

求人セット型訓練

こんにちは、「ゴーゴー社労士」です。

今日、ささやかなサプライズがありました。顧問契約第1号となっていただいた会社の社長様から誕生日プレゼント(お花)が送られてきたのです。3月まで勤務していた会計事務所ではお中元・お歳暮の時期になると数々の贈り物が贈られてきたのを見ていますが、直接体験するのはやはり違いますね。贈り物を目的とするわけではないですが、このような贈り物をたくさんいただける=繁盛する事務所になれるように精進していきたいと思います。

その顧問先にお礼の電話をかけたところ、顧問先から自社に該当する助成金(特に研修に関連する助成金)をピックアップしてくれという依頼があったので調べていたところ、大穴ともいえる助成金・給付金(のようなもの。実際には助成金や給付金の名称ではないため)を見つけました。「求人セット型訓練」(事業主委託訓練)という雇用・能力開発機構が運営している職業訓練制度です。

この制度は、雇用保険(失業等給付)の受給者が委託先の事業所でOJT等の職業訓練を受けて、その結果を受けてその事業所への採用の可否を決める(基本的には採用が前提)という求人・求職のミスマッチを避ける目的も兼ねた職業訓練制度です。ほぼ同じ形式で「トライアル雇用」という形式がありますが、こちらはトライアルとはいえ「雇用」であるので雇用における賃金等が必要になりますが、「求人セット型訓練」はあくまでも「職業訓練」なので以下のメリットがあります。

(1)職業訓練なので、賃金等を支払わなくてもよい
それでは職業訓練対象者は働き損なのか?というとそうではなく、雇用保険受給対象者であればハローワークから失業給付・受講手当等が受けられます。

(2)お金が入る
訓練委託費という名称で委託先事業主にお金が入ります。1人当たり月25,305円を最大3ヶ月分支給できます。トライアル雇用助成金の約半額ですね。

(3)保険料の負担もない
雇用・能力開発機構の各都道府県センターで労災保険料を負担してくれます。

当然ながら勝手に「求人セット型訓練やります」と言っても認められず、所定の手続が必要となります。手続は下記の順番です。また、前提条件は雇用保険の適用事業所です。

(1)委託受け入れの申し込みをする

(2)職業訓練に関するカリキュラムを作成する
カリキュラム作成については雇用・能力開発機構の各都道府県センターが協力してくれますので、心配は不要です。

(3)ハローワークへ「求人セット型」で求人登録する

(4)応募・面接→訓練受講者を決定する

(5)最大3ヶ月間、実際の職業訓練に入る
原則として土・日・祭日は休みであること、訓練時間は各事業所の就業時間と同じであること、そして「職業訓練生」であって「労働者」ではないということをよく認識してください。

(6)訓練終了後、適正等を考慮した上でその事業所に採用

簡単ではありますが、求人セット型訓練について書いてきました。ほぼ同様の形態である「トライアル雇用」との選択に悩むかもしれませんが、どちらにしてもよくないのは「お金」が入るということでお金を優先して対象労働者・訓練者を採用しないことです。これは絶対にやめてください。

この求人セット型訓練も上手く利用すれば埋もれていた優秀な人材を確保できる可能性がありますし、お金も入る(ただし、上記の注意点を必ず守ること)ので、求人・求職者双方にとって大きなメリットがあるのではないでしょうか。もっと詳しい話が聞きたいのであれば最寄のハローワークや雇用・能力開発機構の各都道府県センターに聞くのも一手です。

あまり知られていない制度だと思うので、利用すればもしかしたらいいことがあるかもしれません。


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posted by gogosharo at 16:11| Comment(2) | TrackBack(0) | 社労士業務 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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