2006年05月12日

就業規則の考え方 その4=一度作成した就業規則は、容易に変更できない

こんにちは、「ゴーゴー社労士」です。

今月もいろいろなセミナーや異業種交流会に参加していき、自分の存在をどんどんアピールしていこうと思っています。ただし、ある程度参加することにメリットのある(と思った)ものに的を絞って参加していきます。そうしないと電車賃がかさむだけになり、今の経済状態ではキツキツになってしまいます。今週のものについては、土曜日にまとめて参加報告をしたいと思います。

また、今気づいたのですが、この投稿で200投稿になります。1日1日の投稿の積み重ねが200投稿につながったと思います。これからもその気持ちを変えずに投稿を続けていこうと思っています。

今日は「就業規則の考え方」の4回目です。テーマは「就業規則は一度定めてしまうと容易には変更できない」です。

「就業規則の考え方」バックナンバー

その1 「就業規則は校則・学則の会社版」
その2 「全員に周知しないと、意味がない」
その3 「モデル(雛形)は所詮モデル(雛形)にすぎない」

第3回目で、モデル就業規則は「モデル(雛形)は所詮モデル(雛形)にすぎ」ず、経営者の「魂」が入っていないので使用するのはトラブルの原因になることを書きました。なぜトラブルになってしまうかというと、「一度定めた就業規則は容易には変更できない」からです。

ただ、労働法規は毎年のように法改正があります。就業規則は法令に反してはならないと労働基準法で定められているので(第92条)、法改正が絡む場合はそれに合わせて就業規則を変えざるを得ません。この場合は容易に変更すること(ただし、法規に沿った内容に変更)が可能です。

問題なのは、モデル就業規則をそのまま使用している場合です。上記のように「所詮モデル(雛形)にすぎない」し、そのため経営者の「魂」が入っていなければ、それぞれの会社の実態など全く反映されていないものです。しかも、モデル就業規則は労働者の立場で書かれているものが多いといわれているようなので、そのようなモデル就業規則を無理に変えようとすると、「就業規則の不利益変更」ということでトラブル=裁判になる可能性が十分にあります。

実際の就業規則に不利益変更における有力な判例は、合理性が認められれば就業規則の不利益変更も可能であるというものです(秋北バス事件 最判S43.12.25)が、その「合理性」をめぐって裁判が何度か行われており、最近の判例では「合理性の有無は、具体的には、就業規則の変更によって労働者が被る不利益の程度、使用者の変更の具体性の内容・程度、変更後の就業規則の内容自体の相当性、代償措置その他関連する他の労働条件の改善状況、労働組合等の交渉の経緯、他の労働組合または他の従業員の対応、同種事項に関するわが国社会における一般的状況を総合考慮して判断すべき」という「合理性」判断基準が明示されました(第四銀行事件 最判H9.2.28)。

ただ、このような判断基準が示されても、どれが「合理性があるか」というのは実際に裁判にならないとわからないな、というのが実感です。むしろ、現在の経営状況等を考慮したうえで就業規則を不利益なものに変更せざるを得ない場合は、労働者全員に対して同意や理解を示してもらうといった誠意を経営者が見せることが必要です。「魂」を持っている経営者であれば、その「魂」は労働者も十分に浸透しているはずなので、就業規則の不利益変更についても理解はしてもらえるものと思います。

また、第2回目でも書いたように、トラブル=裁判は利益につながりません。トラブルを避けるためにも「モデル(雛形)」を使わず、「魂」を込めた就業規則を作成し、運用すべきなのです。これを第5回目=最終回のテーマとして、まとめていきたいと思います。


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posted by gogosharo at 12:20| Comment(2) | TrackBack(5) | 就業規則 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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