2006年05月09日

就業規則の考え方 その2=全員に周知させないと、意味がない

こんにちは、「ゴーゴー社労士」です。

今日からプロ野球は交流試合が行われます。私の応援する千葉ロッテマリーンズは甲子園で阪神タイガースと戦います。承知の通り、両チームは日本シリーズで戦い、タイガースは全く試合をさせてもらえませんでした。この屈辱を果たすか、あるいは現在調子が上がらないチャンピオンチームの上昇のきっかけとなるか、非常に注目したい一戦です。

今日は「就業規則の考え方」の第2回目を書きたいと思います。テーマは「全員に周知させないと、意味がない」です。

第1回目 「就業規則は校則・学則の会社版」

昨日の投稿で、就業規則を「校則・学則」に例えて記事を書きましたが、昨日も書いたようにその「校則・学則」は人数の大小に関係なく全員に配布されたはずです。では、なぜ全員に配布する必要があるのでしょうか?理由は明らかで、テーマのタイトルどおり、「全員に周知されていないルールは、意味がない」からです。

極端な例をあげますと、ある100人の集団があって、99人にはルールに関するルールブックみたいなもの配布しましたが、1人だけ配布できませんでした。その1人が勝手な行動を繰り返し行って、99人が迷惑に思いその1人を処罰しろと声をあげても、その1人は「オレはルールブックを配布されていないから、オレの自由(=勝手)にやる」と勘違いした主張をします。そうなると圧倒的大多数の99人も「何で1人のために・・・。ルールなんて意味ないじゃん・・・。」と考えるようになります。そうなるとルールはどんどん無意味なものになってしまいます。本当に極端な例ですが、ありえない話ではないと思います。「校則・学則」が人数に関係なく全員に配布される意味がそこにあると思います。

同様のことが就業規則にも該当すると思います。就業規則は、労働基準法で下記の手段によって周知する義務が定められています(労働基準法第106条第1項、労働基準法施行規則第52条の2第3号)。

(1)見やすい場所への掲示
(2)全員に配布
(3)パソコン等を利用して全員が見えるようにする

このような3種類の周知方法がありますが、必ず全員に周知できると自信を持てる方法はどれだと思いますか?ほとんどの方が「(2)全員に配布」と答えると思いますが、どうでしょうか。少し手間はかかりますが、やはり周知の方法としては「(2)全員に配布」することをお勧めします。(1)や(3)だと見落としをする人がおそらく出てくると思います。

それでは、周知しないとどうなるのでしょうか?

まず、罰金が科せられますが、30万円以下(労働基準法第120条第1項)と軽微なものです。それだけで済むのであれば罰金を払うことで終わらせようと思うのが圧倒的でしょうが、実際には周知しないことでその効力をめぐってトラブル(=裁判)になることがあります。最近では「就業規則が法的規範としての性質を有するものとして,拘束力を生ずるためには,その内容を適用を受ける事業場の労働者に周知させる手続が採られていることを要するものというべきである」(フジ興産事件 最判H15.10.10)という判例が出されました。

結局、周知しないと上記のようにトラブルになる可能性が高くなり、そのトラブルに費やした時間は利益に還元しないし、労使関係にもヒビが入ることになります。会社側にとっても労働者側にとっても、就業規則を周知したほうがお互いにメリットがあるのです。当然、全員に周知しないと意味がないのは言うまでもありません。

今日はこれまでにします。明日は「モデル(雛形)は所詮モデル(雛形)に過ぎない」というテーマで投稿したいと思います。


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posted by gogosharo at 16:32| Comment(2) | TrackBack(1) | 就業規則 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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