2006年03月29日

雇用保険の目的って・・・

こんにちは、「午後から社労士」です。

昨日おかげさまで10,000アクセスを達成することができましたが、今後もブログのコンセプトについては何も変わりません。変に色気は出さす、原則として毎日真面目に内容のある情報等を記事にしていきたいと思っています。

今日は雇用保険について日経新聞の5面で大きく取り上げているので、その記事を紹介したいと思います。

(NIKKEI NETより引用)

福利厚生事業を廃止へ・厚労省、雇用保険を効率化

 厚生労働省は労使から集めた保険料などを財源にした雇用保険事業を抜本的に見直す。健康増進など福利厚生を目的にした事業を原則廃止。失職した人に支給する失業給付などの国庫負担の縮減も検討する。必要性の薄れた事業を改廃し、給付の抑制につながる効率的な施策に重点化する。雇用保険事業は無駄遣いが多いとの批判が強く、見直しにより国民の理解を得たい考えだ。

 厚労省は4月に労使代表が入る審議会で本格的な議論を始め、年内にも見直しの具体案をまとめる。見直しの柱は雇用機会の拡大や福祉増進のための助成事業などの改廃。これまで必要性や効率性が疑問視される事業が多かった。

(引用ここまで)

雇用保険法の第1条(目的)は下記のように書かれています。

雇用保険は、労働者が失業した場合及び労働者について雇用の継続が困難となる事由が生じた場合に必要な給付を行うほか、労働者が自ら職業に関する教育訓練を受けた場合に必要な給付を行うことにより、労働者の生活及び雇用の安定を図るとともに、求職活動を容易にする等その就職を促進し、あわせて、労働者の職業の安定に資するため、失業の予防、雇用状態の是正及び雇用機会の増大、労働者の能力の開発及び向上その他労働者の福祉の増進を図ることを目的とする。

第1条を受けて、第3条で下記のように書かれています。

雇用保険は、第1条の目的を達成するため、失業等給付を行うほか、雇用安定事業、能力開発事業及び雇用福祉事業を行うことができる。

上記目的の中で槍玉にあがったのが「福祉事業」ということになりますが、実際に雇用促進住宅の存在や厚生施設の事実上のの叩き売りなど、国民側からみれ腹が立ってたまらないようなことが「福祉事業」で起こっていたわけです。今朝のTBSのみのもんたさんの朝番組でも「特別会計」「天下り」とからめてこの問題を取り上げていました。

確かにけしからん問題ではあります。ただし、不法に行なっていたわけではないのです。理由は上記雇用保険法の第1条・第3条の通りに行なっていただけにすぎないからです。法律はもちろんですが、その目的を知っている人がどれだけいるでしょうか。知っているのは法律を作る側(つまり官僚や政治家)と我々社労士(試験勉強で目的条文を読むことがあるため)くらいでしょう。ほとんどの方は知らないのです。よかれと思って行なってきたことが国民に行き渡らずにこのような惨状を招いてしまったような気がします。

さすがに法律を作る側も現状を認めざるを得なくなったのかもしれません。切り捨てるのは勇気がいることです(特に天下りの問題が絡むだけに)が、思い切って切り捨てなければならないことは切り捨てるべきだと思います。

また、この(雇用)「福祉事業」は「雇用三事業」の一つで、事業主が余計に負担している雇用保険料で賄われています。一般事業の場合、雇用保険料は1000分の19.5ですが、そのうちの1000分の16分を労働者と事業主が折半負担して、残りの1000分の3.5分が「雇用三事業」分として事業主の負担となっています。このことも知っている人はそんなにいないのではないでしょうか。

こういった問題はテレビや雑誌でその実態が報道されるまで一般の国民には知らされないわけです。「知らないことで損をしている」わけです。私の社労士としてのミッションは「知らないことで損をすることのない社会を作る」ですが、他の社労士など雇用保険等に詳しい人はいるわけですから、その方々は知っていることをなるべくやさしく伝えてほしいと思います。


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posted by gogosharo at 15:25| Comment(2) | TrackBack(0) | 労務関連ニュース | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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